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エコについて再考 - 偽善エコロジー

偽善エコロジー―「環境生活」が地球を破壊する (幻冬舎新書)

著:武田 邦彦
参考価格:¥777




インフルエンザについて何か書こうかなと思ったらこの本の事を思い出したのでこっちにする。


エコやリサイクルなんて言葉は物心ついた頃からボクの周りにあった言葉で、義務教育中も社会なんかの勉強で度々出てきた。
当時はもちろん『素晴らしい事だ』って考えてて、再生紙のノートを使ったり、牛乳パックを洗って挟みでジョキジョキ開いてたりしてたんだけど、20歳を超える頃から若干疑問を持つようになってきた。

で、まぁこの本なんだけど、『レジ袋』『割り箸』『エアコンの設定温度は28℃』『ゴミの分別』等々、著者が言うには今挙げたこれらについては殆どが無意味だったり、エコの観点からみると逆効果だったりするようである。

もう滅多切り、今まで当たり前のように「エコだ!」って言われてきたモノを片っ端から否定、反論してる。

唯一肯定的なのは『アルミのリサイクル』、これに関してはリサイクルする意味があるという事で太鼓判を押してる。


それ以外、肯定的な意見は一切なかった。



とは言え、それらが全て本当なのかと言われると疑問が残るのも事実、例えば『ハウス野菜や養殖魚』について、それらを買う事がエコかどうかについての話の はずなんだけど、いつの間にか日本の農業問題の話にすり替わってたりするし、狂牛病に関して「どの国でウシの肉を食べても人間は狂牛病にかからない」と断 言しているんだけど、そもそも狂牛病とエコは関係あるのか? それに、狂牛病が人体で発症する正確なメカニズムがまだわかってない状況で、そこまで断言し てしまうのはどうなんだろうか。



若干トンデモ本の匂いがする本書ではあるけど、当然だと思ってる事に新たな風を吹き込んでくれた事は確か。

一つの問題に触れるときには色んな視点から観る事が重要だ なんてのはボクが言うまでもなく色んな事で言われてる事。
環境問題やエコロジー活動についても、それが本当に理に適ってる事なのか、肯定的な意見、否定的な意見、できれば中立的な意見と、比較して眺めてみる上で、本書は『否定的な意見』の本としては良いんじゃないかと思う。


念を押すけど、この本が全てじゃないけど、世間一般で言われてる『エコ』も全てじゃないはず。
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